ギョーザ

ここ数日、冷凍餃子についての報道が飛び交っているが、凄いことになっていますな。現時点では真相がまったく不明だし、調査中なのでなんとも言えないが、ワシとしては現時点までの情報で得るものは無いか?といろいろ考えてしまう。今回の問題の物品は、「外部から仕入れて卸したものがとんでもないものだった」と言うもの。消費者側からすると、仕入れ側と製造業者側にどんな契約があったかは分からないし、人によったら販売元が全部を取り仕切っていると考える人もいると思う。消費者には見えない部分でリスク回避をしていたかもしれないが、結果として回避にも何にもなっていないのかも知れない。
どういう契約になっているのかさっぱり分からないが、リスク回避をするような契約なっていたと仮定して考えると、ワシとしては今後の展開が興味深く思える。

仕事で情報セキュリティについていろいろアドバイスをしたりするのだが、情報セキュリティの世界ではリスク回避と言う言葉が普通に出てくる。前々から気になっているのは、以前ヤマダ電機であったこの話ヤマダ電機の請負業者が…と書かれているが、消費者側から見える会社が必ず表に出てくる。当たり前と言えば当たり前だが、業者側からすると「ウチじゃなくて下手人はアイツです」となる。この事例に関しては、いろいろ問題点も指摘されていたのだが、細かい部分は置いといて、ワシとしては、「リスク回避と言うけど、回避できないよね」と言う部分が凄く興味深かった。
今回のギョーザの件に関しても、これはこれでいろいろありそうだが、外部の業者を使う場合のリスクが契約上の回避策程度ではどうにもならないレベルまで来たのだなぁ…と思ってしまう。

ワシの会社も、仕事で外部の会社にお願いすることがあり、いかにして品質を向上させるか?が今ホットな話題となっている。弟子1号がいたときのキーワードは「内製化」であり、最高の品質を提供するためにはすべて内部でやるのが一番であると言うことでいろいろ活動してきた。もちろん、内製化を完全に推し進めてしまうと、人間は一人なのでより多くの仕事をこなすことが出来なくなってしまう。そういうジレンマの中、ワシと弟子1号が担当する分野において、100%の内製化を達成させてどの位のパフォーマンスが出るのかいろいろ確認したりしていた。
しかし、状況が変わったことと、営業さんの努力で仕事が増えてきたこともあり、ワシの中で方針を転換*1して外部とどうやって連携するかをいろいろ考えはじめた矢先の事件なので、なかなか興味深い。

ギョーザとコンピュータはまったく違うが、提供するものの品質をどうやって向上させるか?という部分は同じだと思う。しかも、双方とも結局最後は人の手でモノを作るので、品質が高いと言われていても、そのときの状況で質が落ちてしまう場合もある。はたまた、業者に仕事をお願いするときに、どうやって未来の品質を保証するのか?
幸い死人がまだ出ていないので良かったが、別の業界で発生した現在進行形の事例*2を元に、その動向を注視していきたい。

*1:会社の方針も同じベクトルに転換した

*2:先日の再生紙の問題も興味深い